バカラ検証

滝上発電所

九州電力(株)のパンフレットをもとに作成しております。

滝上(たきがみ)発電所は事業用として九州では、大岳発電所、八丁原発電所、山川発電所、大霧発電所についで5番目、全国では11番目(自家用を含めて18番目)の地熱発電所です。

滝上発電所
名称 滝上(たきがみ)発電所
所在地 大分県玖珠郡九重町大字野上寺床2862-12
認可出力 27,500kW
蒸気部門 出光大分地熱株式会社
発電部門 九州電力株式会社
運転開始 平成8年11月1日
発電方式 シングルフラッシュ

地熱発電とは

火力発電は石油などを燃やして蒸気を作りますが、地熱発電は、化石燃料は全く使わず、地下から取り出した蒸気を利用するクリーンな発電です。火力発電のボイラーの役割を地球が果たしているのです。地下の岩盤の中に閉じ込められマグマの熱で高い温度になっている地下水を蒸気井(じょうきせい)で取り出して発電に使います。蒸気を取り出した残りの熱水は、再び地下へ戻します。このように、地熱発電は、地熱という自然の力を利用した発電方法で、国内の資源を有効に活用しているのです。

豊かな自然のなかに溶け込む美しくクリーンな発電所

阿蘇くじゅう国立公園に隣接し、野上川と野稲川に挟まれた丘陵地に建つ滝上発電所。周囲にはスギ・ヒノキ・ブナ・クヌギなどが群生し、カッコウ・ホオジロなどの鳥たちが楽しげに鳴きかわしています。また、イノシシやタヌキ・シカ・ウサギが姿を見せることも。この豊かな自然環境に調和するため、建物はベージュ系の色で統一、屋根は切妻屋根とし、山小屋風の窓としました。また、敷地内には多彩な植物を植えて、発電所全体が自然に溶け込むように配慮しました。敷地から河川まで約1kmの排水設備は、自然石で両側を組み底にも石を置いて沢のようにするなど細かな工夫も行っています。

発電所の位置

滝上発電所のある九重町

九重町は、大分県の西部に位置する、美しく自然豊かな町です。東と南を阿蘇くじゅう国立公園の九重連山、西を耶馬日田英彦山国定公園に囲まれ、町中央部には見事な渓谷美の九酔渓があります。また、町内には宝泉寺温泉や筋湯温泉などたくさんの温泉が点在しています。飯田高原を縦断するやまなみハイウェイはドライブコースとして人気があり、四季を通して訪れる人たちに新鮮な感動を与えてくれます。

滝上発電所のある九重町

開発の経緯

昭和54年 出光地熱開発(株)が地熱資源調査を開始。
平成3年8月 九州電力(株)と出光地熱開発(株)が基本協定を締結。
平成4年6月 大分県、九重町、湯布院町に環境調査申入れ。
平成5年10月 出光地熱開発(株)が出光大分地熱(株)を設立、同社が地熱開発事業を引き継ぐ。
平成6年7月 電源開発調整審議会通過。
平成7年6月 着工。
平成8年11月 営業運転開始。

特徴

発電能力

滝上発電所の営業運転開始時の出力は2万5千キロワット。 1軒のご家庭で平均2キロワットの電気を使うとすれば、約1万2500戸分の電気をまかなうことができます。年間の発生電力量は約1億9千700万キロワット時で、ほぼ4万4千キロリットルの石油が節約できます。

発電所の標高

阿蘇くじゅう国立公園に隣接した標高約800メートルの丘陵地にあります。このために、建物の形、色など自然環境に調和するよう配慮しています。

蒸気井の深さ

7本の蒸気井があり、それぞれの深さが違いますが、浅いもので1,100メートル、最も深いもので2,700メートルあります。

蒸気の使用量

各々の蒸気井からでる蒸気は、地下の状態、深度、井戸の大きさで変わりますが、出力2万5千キロワットを発電するために毎時260トン使用します。

基地の配置

滝上発電所は九重連山の北側、標高700から800mの緩やかな傾斜を持つ丘陵地に位置しています。
蒸気井の生産基地は5か所あり、蒸気を各生産基地で蒸気と熱水に分離し、発電所へ導いています。

  • 敷地面積:497,000平方メートル
  • 主蒸気輸送管延長:3,910m
滝上発電所のある九重町

設備の概要

滝上発電所では、蒸気井から噴出した蒸気と熱水を気水分離器で分離し、蒸気は発電所へ、熱水は還元井に導きます。なお、発電部門を九州電力(株)、蒸気部門を出光大分地熱(株)が担当し、共同で運営しています。発電所の運転状況の監視は、約20km離れた大岳発電所から行っています。

蒸気井

地下深部の地熱貯留層から熱水と蒸気を取り出すための井戸です。この蒸気でタービンを回し発電します。

蒸気井

蒸気輸送管

気水分離器で分離した蒸気を蒸気だめに送る管です。

蒸気輸送管

気水分離器(セパレーター)

蒸気井から取り出した蒸気と熱水混じりの流体を、蒸気と熱水に分離する装置です。分離された蒸気はタービンへ、残りの熱水は、還元井により再び地下へ戻します。

気水分離器(セパレーター)

シングルフラッシュ方式

蒸気だめに導かれた蒸気は発電所に送られ、タービン・発電機を駆動して発電します(シングルフラッシュ方式)。

シングルフラッシュ方式

タービン・発電機

タービンは、発電機を回すための羽根車で、蒸気の力で回る風車のようなものです。1分間に3,600回転で発電機を回し、電気を作ります。

タービン・発電機

冷却塔

復水器でできた温水(発電に利用した蒸気の凝縮水)を冷却させる装置です。ここで冷却された水(冷却水)は復水器に送られて蒸気を冷却するために再び使用されます。

冷却塔

復水器

タービンで使用された蒸気を冷却水で冷却し、温水にする装置です。この温水は冷却塔へ送られます。

復水器

効率よく発電所を運転するために

滝上発電所は、一定出力で連続運転しているため常時操作する必要のないことから、発電機出力・タービン回転数など、常時運転状況の監視を、約20km離れた大岳発電所から行い、効率的な運用を図っています。

運転監視

参考

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